ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社/渡辺 智貴さん

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エンジニア

私のチップが操る光とセンサーで
世界の自動車ライフを安全に

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

渡辺 智貴

理工学部(旧:工学部) 医用工学科 卒業

大学院総合理工学研究科 電気・化学専攻 博士前期課程 修了

大学を飛び出して
おもちゃから生産現場まで

父が放射線技師だったので、小さい頃から医療用機器が身近でした。そこで私は「自分は医療用機器を作りたい。」と思い、工学部の医用工学科へ進学。大学では修士課程まで進学しながらワイヤレス給電を研究しました。スマホのワイヤレス充電のような給電を、ガラスなどの透明な物体越しに行う研究です。学部時代には電子回路を学びたいと思い、学内の研究だけでなく、共同研究先でのセンサーに関するアルバイトや、ベンチャー企業でのおもちゃの電子回路設計に長期インターンシップとして参加しました。また生産技術を学ぶため、海外工場のインターンシップに参加したこともあり、さまざまな領域と角度からものづくりに触れる機会がありました。特にフィリピンの工場では、どんなに仕事が残っていても定時に帰る働き方に文化の違いを感じました。

見えないものを見えるようにしたくて

学生生活の終盤には就職活動が待っています。私は電気系のものづくりに興味があったので、いつも「日経エレクトロニクス」を読んでいました。目に留まったのはエンタテインメントロボット『aibo』の誕生秘話。ソニーのエンジニアの熱いこだわりに惹かれ、同社を志望しました。私がものづくりで達成したかったことは「人の目には見えないものを見えるようにする」。そのためにはセンサー技術だ、と思い現職への入社を決めました。入社から3年は自動車向けの半導体を正しく作動させるロジックの設計や、不良品を出さない検査工程の設計などを担当しました。現在は光を使って距離を正確に測る、自動車の先進安全用チップを設計しています。

自分の成果物が世に出る喜びは
言葉にならない

入社当初は、担当した仕事について何もわかりませんでした。誰に聞けばいい?ミスをしたら?責任の重い仕事に不安や悩みが絶えませんでした。そんなストレスは趣味のサウナとギターで吹き飛ばすようにしていました。慣れてきてからは、自分で設計した製品が形になったときに込み上げてくる、言葉にならないワクワクを噛み締めています。最初の部署で設計していた検査工程は、完成品になる直前の工程でした。自分の仕事のすぐ先に市場のお客様がいたので、仕事の大きさにやりがいを感じていました。今は私の設計しているチップが自動車に搭載されるのが楽しみです。

現在は光を使って距離を正確に測る自動車の先進安全用 チップを設計。実装が楽しみです。

日常に「なぜ?」を
投げかけながら動き回って

ものづくり全般に興味がある人は「なぜ?」と疑問を持ち行動を起こす習慣をつけることがおすすめ。「スマホのカメラはなぜ撮れる?」と普段から疑問を持って調べていると、仕事でも「なぜ前工程のエンジニアはこれを作ったの?」などの疑問を通して発見が多いでしょう。私の後悔は高校時代にあまり行動を起こさなかったことです。逆に大学に入ってからは、アルバイトやインターンなどで学外へ飛び出すようにしたことで、多くの人や技術に触れられました。ぜひ問いかけながら動き回ってみてください。